Spineバージョン: 3.7+
タグ:

Essential、Professional、シアー

Windmill(風車)

この風車プロジェクトはSpine EssentialとSpine Professionalの両方で等角図(アイソメトリック)モデルを作成する方法を説明します。このプロジェクトは等角回転の実行方法、シンプルな煙エフェクトの作成、要素とアニメーションの複製でバリエーションを追加する方法を説明します。

ビデオ

このプロジェクトのダウンロードには時間系列で順序付けられた7つの.spineファイルが含まれるため、ビデオに合わせてファイルをフォローすることができます。

木、茂み、花

セットアップ

それぞれの木は幹(tree1-trunktree2-trunk)を代表する1つのスロットと幹の枝にくっついているひとまとまりの葉っぱ(leavesleaves8)にボーンが1本づつ割り当てられて構成されています。幹はアニメーションしないためスロットがrootボーンの直接の子となっており、ボーンを2本節約しています。

茂みは1本のボーン(bush1bush2)を持ち、それぞれのボーンが1つのスロットとアタッチメントを持っています。

花は少し複雑です。各花は、花の影、茎の一番下にある前と後ろの葉、茎、一番上にある花びらをモデルとしたボーンの階層により構成されています。花びらのスロットは3つの異なるイメージを持ち、複製された花をカスタマイズする時、異なる花びらの形状を作れるようになっています。バラエティを増やすためにスロットカラーも変更されています。

アニメーション

木は各葉の回転のみにキーを作成してアニメーションさせています。このキーはアニメーションの開始と終了に作成され、この間にはバリエーションが存在し、アニメーションが無限ループします。

茂みはシアープロパティのみをキーにしてアニメーションしています。これにより茂みは地面に固定されながら変形します。木の葉と同様に、シアーのキーはアニメーションの開始、終了、その間のバリエーションに作成されています。

これで全ての基本キーが設定されたので、全てのキーを選択し、グラフビューで全てのキー間にカーブを適用できます。アニメ―ションの同期を少しずらすためにオフセットツールをキーグループに使用しました。

雄鶏

雄鶏(rooster)は家の屋根の上の装飾です。金属製で風により揺れます。シーンは等角図ビューなので雄鶏は等角図法に従って垂直軸で回転します。

セットアップ

雄鶏は領域アタッチメントとして長さゼロの1本のボーンと雄鶏の正面ビューを含む1つのスロットから構成されています。

アニメーション

雄鶏はY軸のシアープロパティをキーにしてアニメーションさせています。シームレスなループを作成するために、シアー値のキーを最初と最後のフレームに作成し、その間にバリエーションを作成しています。

風車のブレード

回転するブレードはこの構図の主な焦点です。ブレードはブレードベースのイメージ、windmill-bladesとブレードの前側を構成する2本の長い木製パーツwindmill-blades-wood-hwindmill-blades-wood-vから構成されています。全てのイメージは正面ビューで用意されますが、回転はシーンの等角図法に従って回転します。

セットアップ

正確な等角回転を行うためには、 等角図法に一致するためにブレードを変形するボーン windmill-blades-pivot と、実際に回転を行うボーン windmill-blades-front(およびwindmill-blades-back) の2つのボーンが必要です。

等角図法を実現するには、イメージを0.86でスケーリングし、その後30°のシアーを適用します。正方形にはこれが有効ですが、ブレードは6角形に装着されているため、20°のシアーを使用しました。

Spineでは子は親のボーンのトランスフォームを継承します(ボーンのプロパティで継承を無効にする場合を除く)。0.86のスケールと20°のシアーを親ボーンに適用すると、これは子のトランスフォームにも適用されます。このため、等角図法トランスフォームをwindmill-blades-pivot親ボーンに適用すると、子ボーンにも影響を与えます。

ブレードにもっと深さを与えるために、前と後ろをwindmill-blades-backwindmill-blades-frontという2本のボーンに分離して少々オフセットを与えました。

アニメーション

Spineで完全な回転を実行するために、アニメーションの最初と最後のボーンの回転をに設定するキーを作成しました。その後、2つのキーの1つをアニメーションの持続時間の1/3、もう1つを2/3に等間隔で配置しました。完全な回転は360°なので、回転は各キーで120°ずつ増加させています。

2本のボーンwindmill-blades-backwindmill-blades-frontはこの原則に従って回転しています。

ブレードの奥行きの効果はSetup(設定)モードでPreview(プレビュー)ビューを見ながら調整しました。

煙は煙突から出て遠方にフェードします。

セットアップ

煙の痕跡を作成するために、smokesmoke3の3つの煙の画像を再利用します。

アニメーション

煙の動きはトランスレーション、回転、スケール、カラーキーの組み合わせで作っています。

煙は屋根から右上に回転しながらトランスレートします。開始時は小さかったものが右上に移動するにつれて大きくなります。出現時、移動時、色あせて消滅する時で透明度が変化します。

まずアニメーションには、最初に1つの煙ボーンを作成し、次にこれをコピーし、オフセットします。なお、オフセットを可能にするには、最初と最後のフレームを一致させる必要があることに注意してください。